占いでこんな経験はありませんか?
占いで「素敵な出会いがあるでしょう!」
と言っていたけど、当たってるわ!
テレビの占いで「今日は絶好調!」
って言ってたけど、マジ。当たってたよ~
そんな占いが当たっていると思っている方は、「バーナム効果」の影響を受けていますよ。
占いでも使われるバーナム効果を勉強しますね。
では、勉強のスターート!
バーナム効果とは?
「バーナム」とは当時、誰にでも楽しめるとされたサーカスを主宰する団長の名前で、この傾向とサーカスが「誰にでも当てはまる」という共通点を持っていることから、そのように名付けなれたと言われています。
誰にでも当てはまるように思える文書
占いでは、次のような誰にでも当てはまる文章で話してきます。
た、確かに、当たっていますよね(*´ω`)
1 あなたは人から好かれ、賞賛されたいと願っています。
2 あなたは自分自身に対して批判的な傾向にあります。
3 あなたにはまだ利用されていない能力があります。
4 あなたには性格的に弱点はありますが、たいていそれを補うことができます。
5 あなたは現在、性的な適応に関する問題を抱えています。
6 あなたは外面は自律的で自己管理をしているように見えますが、内面的には心配性で、不安定な傾向もあります。
7 時々、あなたは自分の決断や行動が正しかったのかどうか、深刻に悩むことがあります。
8 あなたはある程度の変化と多様性を好み、禁止や限定を加えられると不満を覚えます。
9 あなたは、自分自身の頭で物事を考え、証拠不十分な他人の発言をそのまま受け入れたりしないという自信があります。
10 あなたは自分のことを他人の率直に明かし過ぎるのは賢明ではないと思っています。
11 あなたは時として外交的で、愛想がよく、社交的であり、また時として内向的で、用心深く、内気になります。
12 あなたが抱いている望みのうちのいくつかは、かなり現実性のないものです。
13 あなたの、生活における大きなひとつの目標は安全です。
心理学者・統計学者が証明
心理学者・統計学者であり、占星術の専門家でもあったフランスの(注1)ゴークランは、新聞に無料で占星術を用いた制アック診断をするとの広告を出した。
そして、彼は、応募してきた人全員に、まったく同じ内容の、とある凶悪犯罪者の生年月日に基づいた占星術の性格診断の結果を応募者自身の結果として送付した。その後、診断が当たっていると感じたどうかの回答を求めた。
すると、150名のうち94%もの人が「当たっている」と感じたと回答したのです。
この実験結果から、人はそのようなものであっても「これがあなたの性格診断の結果です」と言われると、当たっていると感じ、受け入れてしまう傾向が分かります。
この実験結果が正しいのでれば、相手はどのような記述を見せられたとしても、占いは当たっていると感じる可能性が高いと考えられます。
なぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
人は「様々な性格的側面を持っている」からです。
例えば、Aさんは、趣味に関しては細かいところまで神経質に気を配るというように、状況によっては人は見せる顔が変わる。「他人のミスによく気付く」というのはネガティブな意味ではなく、世話好きで人の役に立ちたいという思いが強いからかもしれない。
普段は自分をおおらかだと思っていたとしても、「神経質になることもある」と言われたことで、人は自分の中で神経質にならないという人は非常に稀でしょう。
そうすると、ほとんどの人の中に神経質な部分が見つかることになる。結果、「当たっている」と感じるのです。
長い分で分かりにくいですね!
人は「様々な性格的側面を持っている」
ここが重要なのです。
様々な性格的側面があるので、「仕事やプライベートで悩んでいますね?」「解決には行動しましょう」「結果が出なくても失敗ではありません。失敗を学んだのです。」と占い師に言われると、当たっていると思ってしまうのです。
注1:ミッシェル・ゴークランは占星術史の中では有名であり、統計的手法によって、占星術が間違いであることを証明しようとして、結果として占星術が正しいことを認めざるを得なくなったというユニークな経歴の持ち主である。この彼の立場の変遷は、彼が少なくとも誠実な人間であり、科学的手法を信じる一人の研究者であったことを示している。
占い師に騙されないためには
人は自分に都合の良いものを集めて都合の良いように解釈しがちです。自分への肯定感を高めることが目的であれば有効ですが、一方で過大な自己効力感(自分はできる人間であるという感覚)を抱いてしまう危険性があります。結果、自分にできると思って始めたことが失敗に終わり、自己肯定感が低下することにもなりかねないのです。
不当に自分のパーソナリティーに悪影響を受けるという望ましくない出来事を避けるには「知識を持つ」ことが重要なのです。
知識を得るには、読書が一番。
読書の魅力は、この記事です!
つまり、バーナム効果というものがあるということ、そして人は簡単にバーナム効果の影響を受けるということ。この2つを覚えていることは、理不尽に自己肯定感を低下することを防止してくれます。
加えて、見落としている事柄がないかを確認する癖をつけること、示された占いの結果が逆だったら当たっていると感じるだろうか、反証例について考えることも、物事を正確に把握する助けとなります。
示されたことをそのまま信じ込むのではなく、一旦自分で精査することが重要ですよ!
その他の役立つ心理
仕事に役立つ心理効果
バーナム効果のほかにホーソン効果というのがあります。
「ホーソン効果」とは、注目を浴びることで、その期待に応えたいという心理が働き、良い結果をもたらす効果のことです。 アメリカのウェスタン・エレクトリック社で行われた「ホーソン実験」と呼ばれる実験で実証され、労働条件や経済的な条件よりも、「注目を集めている」という意識が生産性を向上させるという結果が出ています。
分かりやすい動画がありますのでご覧ください!
本の紹介
★「人を操る」とは「良好な人間関係を築くこと」につながるのです★
人間関係の悩みを解決して、円滑なコミュニケーションを行なう方法のひとつに、心理学をベースにしたコミュニケーション法が存在します。
心理学的見地から、相手の表情やしぐさ、行動を分析して心理状態を把握し、コミュニケーションに役立てる心理術のなかでも、相手を「支配する」(=操る)心理術にフォーカスしたのが本書です。
コミュニケーションとは言い換えれば「操り合い」のこと。心理学をベースにした心理誘導に役に立つ考え方や具体的なテクニックを学ぶことで、コミュニケーションスキルは大きく向上することでしょう。そう、「人を操る」とは「相手との良好な人間関係を築くこと」につながるのです。
本書では人を操るための心理学や心理テクニックを紹介するために、「心理学」「心理術」の専門家への取材を敢行。心理学の基本や相手の心を透視(見抜く)技術について紹介するとともに、メインコンテンツでは相手の行動や心理を自分の意図した方向に誘導する心理術を紹介しています。
子育てにはピグマリオン効果
ピグマリオン効果とは、他者からの期待を受けることで学習成績が向上したり、仕事での成果が上がったりする心理効果のことです。 教師期待効果、ローゼンタール効果とも呼ばれ、1963年~1964年にかけてアメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールとフォードが行った実験により誕生しました。
子育てに生かせる方法はこちらの記事・・・
まとめ
人は「様々な性格的側面を持っている」
だから、占いでは、誰にでも当てはまる文章で話してきます。
バーナム効果というものがあるということ、そして人は簡単にバーナム効果の影響を受けるということ。
この2つを覚えていることは、理不尽に自己肯定感を低下することを防止してくれる。
その他の心理を知りたい方は、この記事。
心理トリガーとは?欲しくないのに買ってしまう巧妙な罠を紹介
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この記事を書いた人の自己紹介
あいまいな性格に関する記述を目にしたとき、人は自分の当てはまっていると捉えてしまう傾向が発見され、バーナム効果と命名された。