終身雇用の崩壊、年功序列はもう昔の話。
この厳しい現実は、給与面でも出ていませんか?
現職にこだわる必要があるのか?転職もいいのかな?と疑問に思っている皆さんの決断になるように勉強しましょうね!
年功序列の事実的崩壊
経団連 中西会長 の発言
「高品質なものを作って世界に売る、というビジネスモデルであった高度経済成長期には、一括採用から徒弟制度で鍛えるという人材育成は効率的であった。
しかし、ビジネスモデルそのものが変わり、日本は知恵(intelligence)で勝負しなければいけない時代になった。
これからは、やる気のある人達が集まって成功体験を重ねていくという育成方法に変わっていかざるを得ない。
自分に何ができるのかを宣言して、自分のキャリアを自分で設計しないと給料はあがらない。」
また、「給料を決めるのは会社ではなく、マーケットが決める時代だ。」といった事をおっしゃられています。
トヨタ自動車 豊田社長の発言
転職のメリット・デメリット
メリット①年収が増える可能性がある
転職することで、自分の価値を高められれば、年収が上がることを期待できます。これまでと違う仕事内容によって、自分の価値が高まることは多くあるからです。
同業界で仕事内容が同じでも、大手や外資に会社を変えることで、年収が上がる場合もあります。環境が変わることで、緊張感が上がり、仕事のレベルが上がって、結果的に年収が増える場合もあります。
メリット②新しいキャリアを歩める
今の会社でついてしまった人事評価やイメージは、改善することが難しいものです。転職すると新たな会社で、ゼロから評価やイメージをつくっていくことができます。
業界や職種が変わることで、新しいキャリアを形成することにもつながります。キャリアを変えることが、人生の転機になった人も多くいますから、転職最大のメリットといえるでしょう。
メリット③新たな人間関係をつくれる
転職することで、新たに人と出会えることもメリットでしょう。価値観の合う同僚や、素晴らしい上司に出会うことで、人生が変わったという人もいます。
あなた自身に成長欲求があり、かつ今の職場はモチベーションが低い場合は、メリットを大きく感じられるでしょう。
メリット④視野が広がる
会社や仕事内容、人間関係が変わることで、これまで当たり前だと思っていたことを見直すことができ、自分を客観的に見られるようになることもメリットです。
自分のスキルを再確認したり、会社と自分の関係や、仕事の価値観など、視野を広げて考えることができます。海外では、転職しながらキャリアを増やし、自分の価値を上げて、年収を上げていくことが一般的です。
今後は副業も解禁されていく風潮ですから、一つの会社に勤め続けることがデメリットになっていくでしょう。
デメリット①お金がなくなる
転職活動をすることで、交通・宿泊費などのコストがかかる上に、退職のタイミングによってはボーナスをもらい損ねることもあります。さらに、転職時に空白期間があいてしまうと、給料がもらえないこともあります。
転職活動は想定外のコストがかかるものです。給料2~3ヵ月分程度の貯金をもち、心に余裕をもって活動しましょう。
デメリット②退職金・企業年金が少なくなる
転職することでもらえる退職金・企業年金が減ってしまうことはデメリットです。退職金や企業年金は、企業への在籍期間が長ければ長いほど有利になる仕組みのためです。
厚生労働省の平成30年度「就労条件調査」では、大卒で勤続35年以上の1人平均退職給付額(退職一時金・年金)は2,173万円に対し、勤続20~24年の平均退職給付額は1,267万と1千万円弱の差が出ています。
今後は、大卒プロパーを大切にする日本的な風潮は変わっていくと思われますが、転職することで年収を2割程度は上げないと、実際の生涯賃金が下がってしまう可能性があります。
デメリット③新しい環境に慣れ、人間関係を作るのに時間がかかる
転職先では、新しい環境やルールで、新たに人間関係をつくっていかなければなりません。この点はメリットでもありますが、時間がかかる点ではデメリットでしょう。
人事評価もゼロからスタートすることになり、同年齢のプロパーと比べると、少し下の年次レベルの処遇から、はじめることになる場合も多いでしょう。
デメリット④問題が解決されないことがある
あなたの今抱えている問題が、「職場の人間関係」の場合、転職先で改善されるかわからない点は、リスクでありデメリットです。
例えば、今の会社の上司と合わない場合、転職先の上司が理想の上司である確約はありません。問題が「仕事内容」や「待遇」の場合は、入社前にある程度確認することで、デメリットを減らすことができます。
年齢・性別・平均年収
学歴/年代別の平均年収(男性)
大卒 大学院卒 | 高専卒 短大卒 | 高卒 | |
---|---|---|---|
年齢計 | 480万円 | 377万円 | 351万円 |
~19 | – | – | 219万円 |
20~24 | 275万円 | 252万円 | 243万円 |
25~29 | 319万円 | 287万円 | 280万円 |
30~34 | 386万円 | 324万円 | 310万円 |
35~39 | 451万円 | 357万円 | 341万円 |
40~44 | 515万円 | 391万円 | 371万円 |
45~49 | 570万円 | 439万円 | 400万円 |
50~54 | 642万円 | 478万円 | 417万円 |
55~59 | 627万円 | 480万円 | 418万円 |
60~64 | 462万円 | 351万円 | 311万円 |
65~69 | 434万円 | 312万円 | 277万円 |
70~ | 481万円 | 275万円 | 255万円 |
学歴/年代別の平均年収(女性)
大卒 大学院卒 | 高専卒 短大卒 | 高卒 | |
---|---|---|---|
年齢計 | 355万円 | 306万円 | 257万円 |
~19 | – | – | 207万円 |
20~24 | 269万円 | 252万円 | 223万円 |
25~29 | 299万円 | 278万円 | 237万円 |
30~34 | 336万円 | 289万円 | 245万円 |
35~39 | 364万円 | 303万円 | 253万円 |
40~44 | 407万円 | 323万円 | 265万円 |
45~49 | 431万円 | 338万円 | 276万円 |
50~54 | 479万円 | 349万円 | 277万円 |
55~59 | 469万円 | 346万円 | 274万円 |
60~64 | 413万円 | 302万円 | 240万円 |
65~69 | 441万円 | 291万円 | 230万円 |
70~ | 472万円 | 308万円 | 235万円 |
20代・30代・40代のポイント
<20代の転職活動のポイント>
基本的にはポテンシャルに期待。採用担当者に納得してもらえる転職理由を伝えること
20代で転職活動をする場合、入社して数年しか働いておらず、先輩社員のアシスタントや上司から指示のあった仕事だけをしていたというケースも多く、「職務経歴書に書くことがほとんどない」と悩む傾向があります。
そこでやってしまうことが、「自己PRを長々と書く」こと。書くべき経歴がないと自信を持てない反動で、あり余る思いの丈をとりとめもなく書いてしまいがちです。そうすると「情報の整理が苦手な人」と書類選考でマイナス評価がつくことがあります。職務経歴書は、応募する企業に対するあなたの「プレゼンテーション資料」ですから、自分の強みをいくつか挙げて見出しを作り、それぞれの強みがどんな場面で発揮されたかを箇条書きにするなどして見せ方を工夫しましょう。
<30代の転職活動のポイント>
事業にどのような貢献ができるかを、経験を基に自分の言葉で説明すること
30代になると、それなりの経験を積んで、チームリーダーやマネジャーを経験した人も出てきます。この年代は基本的には即戦力が期待されるため、こうなりたいという思いや、主観的な自己PRよりも、「実際にどんな経験を積んできたか」がより重視されます。そのため、職務経歴書では、どのような会社の、どのような役職でどのような仕事をしてきたのか、あなたのキャリアを分かりやすく伝えることが第一です。
<40代の転職活動のポイント>
会社の課題解決ができ、会社全体にインパクトを与えられる人かどうかが見られている
40代の転職者には、30代よりも、より即戦力性が求められます。そして、企業がこの年代に求めるのは、部署の業績への貢献にとどまりません。その人が入社したことによって、会社が変わるかどうかという観点がプラスされるようになります。組織に、外部から新しい風を吹き込んでくれることを期待していることが多いのです。
平均的な転職活動期間は?
在職中の場合は、長期に及んでしまうと仕事との両立は難しくなり、離職中の場合は離職期間の長さがデメリットとなる可能性があるため、転職活動は、あらかじめスケジュールを立てておく必要があります。
内定への返事も期限があるため、活動時期をあらかじめ決めて、入社企業の比較検討ができる状態を目指すことが、転職活動で後悔を生まないコツです。
「3~6カ月」が転職活動期間の目安
転職活動の流れを大きく分けると、「自分はどんな仕事が向いているのか」「転職に何を求めるのか」を明らかにする自己分析から始まり、企業や業界の情報収集、履歴書や職務経歴書の作成、そして求人への応募、面接と進みます。
「情報収集~書類作成」で2週間、「応募~面接」で1~2カ月、「内定~入社」までは1~3カ月程度が各期間の目安になります。
転職までの流れ
STEP1. 転職活動の自己分析
転職活動をおこなう際の準備として大切なのが「自己分析」です。
自己分析では、これまでの仕事の経験をまとめて、自分の強み、弱みを把握します。その上で、本当に就きたい仕事が何か整理して「転職の目的」を明確することが大切です。
また、自己分析を行えば、自分の特長を活かした適職も探しやすくなります。自己分析で見つけた「強み」は、応募書類作成や、面接の際の自己PRにも活用可能。しっかりと自己分析をおこなっておくと、転職活動の軸がぶれる心配がなくなります。
STEP2.転職活動の情報収集
自己分析の後は、転職先の企業探しを行います。
その際、自分の希望する転職先を見つけるため必要なことが「業界研究」と「企業研究」です。各業界や企業の特徴、求められる人材や将来性などを調べて、転職先を決めましょう。
しっかりと比較検討を行い、応募先の企業が持つビジョンと自身の経験や転職の目的とを照らし合わせることで、ミスマッチを防ぐことができます。
情報収集の中でもカギになる、求人情報を探す方法についてポイントをしぼり、解説していきます。紹介するのは以下の主な4つの方法です。
・転職サイトから探す
・エージェント
・ハローワーク
・SNSや会社のサイトを見て自分で探す
転職サイトから探す
転職サイトは、誰でも簡単に転職情報の閲覧が可能です。やり方は転職サイトに登録後、希望条件の求人があればエントリー、応募書類の送付をおこなって企業にアプローチをします。自分のペースで、納得のいく企業に直接応募をしたいという方におすすめの方法です。
〈メリット・デメリット〉
メリットは自分のペースで転職活動を進めることができ、検索機能などで希望条件に合う求人を探しやすいこと。
しかし、転職サイトを利用するだけでは、自分で自己分析や応募書類作成、面接対策に企業ニーズの把握などを準備する必要があります。
エージェントを使う
たいていの転職サイトは、無料でエージェント機能を提供しています。転職サイトのエージェント機能に登録すると、自分だけの担当キャリアコンサルタントがついて転職活動のサポートを受けることが可能に。転職活動を効率的に進めたいという方におすすめの方法です。
〈メリット・デメリット〉
エージェントからのサポート内容は、個人の希望や経験に合わせた求人紹介、応募書類の添削、面接対策、企業との仲介などもあります。
通常では転職サイトに載っていない非公開求人が見られるところも。
しかしエージェントからの求人紹介は、コンサルタントとの面談をしてから受けることになるので、サービス利用に手間がかかります。また、コンサルタントとしっかり意思の疎通ができていないと、必ずしも自分の希望求人の紹介が受けられるとは限りません。
ハローワークに相談する
ハローワークは求職者の就職先を探すこと目的としている公的な職業安定所です。窓口で相談ができるので、自分に合う求人探しや、応募書類作成のアドバイスなども直接受けられます。地元で働きたい方や、直接、転職について相談したいという方におすすめです。また、ハローワークでは一定の条件を満たせば失業給付が受けられます。
〈メリット・デメリット〉
営業所の地元にある中小企業の就職先が多く載っています。
ただし、基本的に求人情報を掲載する際に、事前にその企業の調査をおこなっているわけではないため、実際に掲載されている条件や実態と異なる場合も。利用の際には、掲載されている求人の質を見極める必要があります。
SNSや会社のサイトを見て自分で探す
気になる企業の公式サイトにある採用ページや、SNSから情報収集して、自分で直接アプローチをかける方法です。近年ではSNSを活用している企業も増えており、そこから企業の情報を集めることもできます。自分が気になる企業であれば随時、企業のサイトやSNSを確認し、アプローチをするのも一つの手段です。
〈メリット・デメリット〉
メリットは、大手の転職サイトにも満載されていないような情報を閲覧できる点、利用者が少ないため競争率の倍率が低い点です。
また、企業の採用ページやSNSからアプローチすることで、企業により積極性を見せることができます。
デメリットは大手の転職サイトよりも情報公開が限られることです。また、公開期間が不定期なことも多いので、企業によって情報取得が難しい場合もあります。
STEP3. 応募書類作成
応募書類には「履歴書」と「職務経歴書」があります。
これらは全ての企業に同じ内容のものを送るのではなく、応募する企業や求人に合わせて内容を変えて送りましょう。
応募先が多い場合、一つベースとなるものを作成し、細かい部分を企業に合わせて修正していくと、効率的に応募書類を作ることができます。
〈履歴書〉
履歴書は名前、住所、連絡先、学歴や職歴など、自分の基本的な情報、素性をコンパクトに伝えるための書類です。
自己PRや志望動機、趣味などの項目は、自分の人柄や価値観、応募先の企業に対する理解などを伝える役割も果たします。
〈職務経歴書〉
職務経歴書は、経験やスキルなど、自分のこれまでの仕事について、より詳細に伝えるための書類です。
良い職務経歴書は、それだけで仕事の実行能力をプレゼンすることができます。
これまでおこなった業務体験や成果など、応募先の企業が知りたい情報、求めている能力に適した内容を書きましょう。
STEP4. 企業へ応募
応募書類が完成したあとは、求人に応募します。
応募する数は人によって異なりますが、平均的な目安は10~20社ほど。
興味がある企業は積極的に応募して、転職先の候補を複数持つようにすることがおすすめです。希望していた企業でも、実際に面接に行ったらイメージと異なる場合もあります。
面接日程は、各企業に対して対策をおこなうための準備期間も考慮して決めましょう。
複数の企業へ応募する場合は、効率よく選考を受けるため、自身のスケジュール管理が必要になります。
あらかじめ希望する企業に優先順位をつけておくと、選考の予定を決めやすいです。
STEP5. 面接対策
「自己紹介」「志望動機」「退職理由」など、面接でよく聞かれる質問については、前もって回答を準備しておきましょう。
自己分析をしっかりおこない、前もって面接の流れを理解しておけば、当日の面接でも落ち着いて臨むことができます。
STEP6. 内定・退職手続きなど
内定・退職手続きなど転職活動を経て、めでたく内定が決まった際も、他の企業に在職中の場合は、退職の手続きを踏んでから新しい内定先に入社する必要があります。
退職の際には、会社の状況によって引き継ぎが長引いてしまい、スムーズに退職できないケースもあり得ます。お世話になった会社と円満に退職するためには、事前に退職の流れ、退職理由の伝え方や、退職届の書き方についても確認しておくと安心です。
退職をスムーズにおこない、気持ちよく内定先の仕事をスタートしましょう。
在職中?退職後?転職活動をおこなうタイミング
在職中に転職活動をおこなう際、多くの人が悩むことは、仕事を辞めてから転職活動をおこなうか、続けながらおこなうのか、という悩みです。ここでは在職中、退職後のメリットとデメリットをまとめました。
メリット | デメリット | |
在職中 | ・転職活動中も安定して収入が入るので、気持ちに余裕をもてる | ・転職活動の時間がとりにくいので、面接の日程調整が難しい |
退職後 | ・転職活動をする時間が確保でき、面接日程も組みやすい | ・金銭面での不安が大きいため、離職期間が長くなると気持ちに余裕がなくなる |
在職中は収入が得られるため経済面でも精神面でも安定して転職をおこなうことができます。ただし、現職と両立して転職活動をおこなわなければならないので、時間的にハードになり、転職活動が長期化することを懸念しなければなりません。逆に退職後は、時間的に余裕を持って転職活動がおこなえます。ただし、就職先が見つからないと、気持ち的にも経済的にも余裕がなくなるので、転職活動の長期化に注意が必要です。
転職することでNGゾーンに陥る危険性とは?フリーランス・サラリーマンでも豊かになれない働き方をリベ大両学長が説明!
まとめ
転職することは人生を大きく変える、きっかけでもあります。
目先の利益ではなく、何をしたいのか、それをやることのリスクとリターンは大丈夫か、将来的にどうなのか。
また何より、後悔しないこと!『あの時こすれば・・・』は、転職・しないに関わらず思うことがあります。
あなたが自身が満足する方法ややり方を大切にし、『周りが稼いでいるから、裏やましいので転職する』ではなく、何がしたいんのか、自分に何のメリットがあるのか、これが大切です。
失敗する人は、目的が現在のブラック勤務状況やハラスメント人間関係、低年収から逃れたいことに気を取られ、自分の能力を次の会社や企業でどう生かして社会に貢献できるのか、社会保険料などの税金対策までを調べていない場合が多いようです!
しかし、転職を決めるのは、あなた自身です!失敗を恐れず行動すれば、成功に結びつきますよ!
【このブログ記事を書いた人の自己紹介】
2019年5月に行われた、日本自動車工業会の会見の中で「終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきた。終身雇用を守るインセンティブが企業側にあまりない。」とお話されています。
しかし、同年の春闘の中では「会社は従業員の幸せを願い、組合は会社の発展を願う。そのためにも、従業員の雇用を何よりも大切に考え、労使で守り抜いていく。」という発言もされています。