お正月になるとお年玉を子どもにあげる習慣がありますよね?
気付いたらお年玉をもらっていた、だから、大人になった自分も子どもにお年玉をあげる。
こういった慣習的にお年玉をあげる方は多いのではないでしょうか。
今回は、お年玉の秘密やお年玉をあげるだけでは、子どもにとってよくない話をしますね!
お年玉の由来
お年玉の由来は、年神(としがみ)に供えた鏡餅をお下がりとして子どもに分け与えたところから、おとしだま、としだま、となった説や、鏡餅の丸い形からきているなどの説があります。
金品を贈るようになったのは室町時代からといわれます。
日本のほかには、旧正月にお金を贈る風習が中国・韓国などで見られます。
クリスマスや誕生日のプレゼント、お正月のお年玉を、子どもは楽しみにしていますよね!
金額の目安
お年玉をあげる金額の目安として、
・幼稚園以下・・・・・・・・・・・・・500円~1,000円
・小学校低学年・・・・・・・・・ 1,000円~2,000円
・小学校高学年・・・・・・・・・ 2,000円~3,000円
・中学生・・・・・・・・・・・・・・5,000円~10,000円
・高校生・・・・・・・・・・・・・・5,000円~10,000円
が、それぞれ一番多い回答となっています。
お金の価値がわからないほどの小さい子供には、現金ではなく、お菓子やおもちゃをあげるということも多く、地域や家庭によって異なるようです。
お金の悪影響?
大金を手にすると、小さな金額に無頓着になります。
これは大人も同様ですが、普段は大切にしてよく考える金額でも、もっと大きなお金を手にすると、お金の使い方が雑になります。
さらに、愛する人からの大切なお年玉と思えれば良いのですが、「名前のついていない」お金になってしまうと、苦労せずに得た大金になるので、あっさりと使ってしまうことも起きます。
その結果、荒いお金の使い方を身につけさせることになってはいけません
お金で何でも好きなだけ買えるとなれば、子供の自制心、自己制御力は低下します。数万円のお金とは比べ物にならない大切な心の力を失いかねません。
また、大金に接すると、小さな喜びを感じにくくなるという研究もあります。これは、実際に大金を自分のものにしなくても、大金を触るだけでも起きる現象です。
お金教育のよくある間違い
お金には危険な魔力があります。
しかし、お金を悪者にすれば良いわけではありません。
お金は汚いもので、子供はお金のことなど口にしてはいけないというのも、現代的ではないでしょう。お金の大切さを教えることも必要です。
お金を渡せば良いわけではありません。
行きすぎた贅沢は悪影響をもたらします。
しかしだからといって、うちにはお金がないと子供に言いすぎてもいけません、子供は意外と深刻に受け止めて、大きなストレスを持つこともあるからです。
お小遣いを渡さない親もいます。
必要なものがあれば(必要だと親が判断すれば)、その分のお金を渡すというシステムです。一見合理的ですが、これでは子供がお金について学ぶチャンスを失います。
「となりの億万長者」というアメリカの億万長者の生活などを調査した本には、親から経済的支援を受けた子どもの特徴(一部だけ)を以下の4つにまとめました。
1. 与えられたお金は貯蓄より消費に使われてしまう
援助したお金は長期的に役立つよう大切に使って欲しいと思うものですが、もらったお金は片っ端から消費されてしまいます
2. 親の財産を自分の財産と同一視してしまう
親からの経済的援助が当たり前と思っていますので、親の財産を自分の財布と思うようになっていきます。結果、自分が自分のものとして財産を築いていなくても、「別にいいや」となってしまいます。
3. 借入金に頼る割合が高い
親からの経済的援助という無利子・返済不要の「借入」に頼ってきた子どもはいくらでもどこかから使いたいお金は無制限に手に入ると思い込んでいます。そのため、親からの援助と同じく、親以外の金融機関からも無計画に借り入れしていきます。
4. 投資に回す金額が少ない
1-3までで分かる通り、自分で経済状況を何とかしようというマインドが完全に欠如しています。そのため、他の人と比べて投資を学んだり、実践したりすることが極端に減り、財産を投資で増やす機会を失います。
つまり、経済的援助をすればするほど、結果として子どもの金融資産は減ってしまうのです!
お金の考え方
人々がお金で苦しむ最大の理由は、学校に何年通ってもお金について全く学んでいないからだ。人々は結局、お金のために働くことを学ぶ…だが、お金を自分のために働かせる方法を学ぶことは決してない。
貧乏な人は、お金の為に自分の時間を使い貴重な時間の対価を考えていないのです。
お金持ちの人は、お金を自分の為に回し働かせることができます。
そして両者は思考回路も、違います。
欲しいものをどうすれば買えるのだろうか?と自分自身に問いかけ頭を使って考えています。
何か欲するものがあったとき、お金がない。だから買えない。と決めつけず、どうしたらいいのだろう?と考えると、頭が活性化されお金を稼ぐ力をつける事ができるのです。
お金に関する考え方を変えたい方はこの記事を確認
マネー教育
子どもを伸ばすマネー教育には、次の5つを守る必要があると説く。
- あげっぱなし、やりっぱなしにはしない
「おこづかい」を学びに変えるには、放置はNG。月に一度は現状を振り返る「おこづかい日」を作り、おこづかい帳をチェックします。
子どもの使い方が計画通りに行っているかを話す時間を持つこと。
そして、もし実践できていないようなら課題を一緒に解決することです。 - 範囲を決める
おこづかい制度導入の際には、どの項目を自身で払うのか「線引き」について話し合うこと。線引きをしないとあとで揉めるのは確実です。
例えば、文房具は入れるのか。「昨日はお母さんが消しゴム買ってくれたのに、今日私がノートを買うの?」という矛盾が、子どもの「やる気ダウン」に繋がることもあるので注意が必要です。 - 長続きさせる
おこづかい制度は長続きさせること。
長く続けることで、大小さまざまな失敗ができます。
失敗が多ければ、学べる機会も多くなります。Aさんの娘さんは、ある失敗をきっかけに1年間の予算表を作るようになったそうです。
予算を甘く見積もっていたために、予定していたお土産が買えずに悔しい思いをしたのが、年間を通して予算を組む動機となったようです。
経験から学んでもらうためには、ある程度の期間は継続しましょう。 - 子どもの性格に合わせる
Aさんの子どもは兄弟で性格が全然違ったようです。
しっかり者のお姉さんと比べ、弟さんは行き当たりばったり。
おこづかいは当日になくなっため、おこづかい帳もレシートを貼る単純なものに。
おこづかいも月額ではなく年俸制にし、お金は親が所持し、申告制にして、残高が減っていく仕組みにしました。
目の前にお金があると使ってしまう弟さんは、現金を見せないことで我慢できる子へと成長しました。
大事なのは、家族のやり方を固定するのではなく、その子の性格を見極め、やり方をカスタマイズすることだそうです。 - 使い方に口を出さない
おこづかいの使い方や投資先に親が口を出すのは絶対にNGです。
ただし、投資の場合、危険な商品を買ってしまうリスクもあるため、情報提供は親の役目。
例えば株式投資であれば、「去年より配当金が少ないのはなぜだろうね」という問いかけをして、子どもと会社の成長性を考えます。
こうした経験を積むことで、その会社や業界に関心を持ち、ビジネスにも興味が湧いてきます。最高の社会勉強ですね。
まとめ
単のお年玉をあげるのでは、結局、子どもは、「もらって当然!」と思ってしまい、「どうすればお金を稼ぐことができるのか」といったお金の勉強をしないまま、社会に出ることになります。
そして、お金の仕組みを知らないために、労働時間の対価としてお金を得ることしか知らず、親と同じお金に苦労する人生を歩んでしまうのです。
お年玉をあげることは、同時に子ども対してお金の学びを与えるチャンスでもあります。
皆さんも子どもと一緒にお金の勉強をすると、お金の使い方変わるかもしれませんね!
【お年玉のマナー参考サイト】
https://www.zoto.jp/mame/otoshida.html
【このブログ記事を書いた人の自己紹介】