ベーシックインカム???
何の事だ~?
と思う方に読んでほしい記事です。
日本政府も「ベーシックインカム」に注目しています。
そんな『ベーシックインカム』について今日は勉強しますね!
ではスタート!
ベーシックインカムとは?
ベーシックインカムとは、簡単に言うと「政府がすべての国民が最低限の生活を送れるように、年齢・性別等に関係なく、一律・無条件で現金を給付するしくみ」です。
ベーシックインカムで重要なのが、「すべての国民」に対する「無条件」の支給ということです。
ベーシックインカムが注目される理由
ベーシックインカムという考え方自体は昔から存在しましたが、禁煙のコロナ禍による景気悪化や雇用への不安増大により注目されるようになりました。
また、少子高齢化による年金制度への不安やワーキングプアの増加など、経済的な不安から、無条件で現金が支給される制度であるベーシックインカムが注目を浴びています。
ベーシックインカムと社会保障制度の給付金との相違点
ベーシックインカムは全ての国民に、無条件でお金を支給する制度であるのに対し、生活保護などの各種給付金制度は、特定の条件を満たしている国民にのみ給付金が支給される制度となっています。
例えば、生活保護を受けるには所得や財産、就労可能かどうかといった条件を満たさなければならないため、受給するには審査が必要です。
一方で、ベーシックインカムは個人の収入や年齢に関わらず、全ての人がお金の支給を受けられる制度であり、受給するための審査が不要である点が各種給付金制度との相違点となります。
メリット
メリットです。
ベーシックインカムによって最低限の所得が保障され、貧困や労働問題の改善につながると考えられています。
すべての国民に一律に支給されるため、生活保護制度とは異なり後ろめたさを感じることはなくなります。また、生活保護の支給対象にならない「プチ貧困層」への支援が手厚くなるのもメリットです。
また年収によって支給額が左右されることもないため、より豊かに暮らしたい人が働き続けることに何の問題もありません。一方で生活のために無理な残業を重ねたり、不利な環境で非正規雇用を続ける必要はなくなります。
勤労意欲を低下させるのではないかという懸念の声もありますが、2017年1月から2018年12月までフィンランドで実施されたベーシックインカムの試験では、起業意欲の増加をもたらしたというデータも。必ずしも勤労意欲の低下をもたらすわけではないようです。
デメリット
次にデメリットです。先述したとおり、膨大な財源を確保しなければならないことが、最大の欠点です。
財源問題
フィンランドのベーシックインカム導入実験を参考に、7万円と仮定したいと思います。日本の人口は約1億2700万人とされており、全員に7万円を支給した場合の金額は8兆4000億円必要となります。これは1か月の金額で、1年にすると100兆8,000億円にもなってしまいます。
ベーシックインカムがあることで働かなくなる?
ベーシックインカムの導入にあたって懸念されることが、「ベーシックインカムが導入されたら働かなくなる人が増えるのでは」ということです。しかし、ベーシックインカムはあくまで最低限度の給付でしかなく、それだけで生活していくことは難しいため、労働時間は多少減っても働く人の減少にはつながらないのではないかと考えられています。
「働かざる者食うべからず」
日本に昔からある「働かざる者食うべからず」という考え方はいまだに根強く、無条件でベーシックインカムを受け取ることに抵抗感を示す人も少なからずいるかもしれません。
導入国の実態
フィンランドでは、ヨーロッパ初の試みとして2017年からベーシックインカムの導入実験が行われました。
その内容は、無作為に選ばれた失業中の2000人に対し、ひと月あたり失業保険とほぼ同額の560ユーロ(約7万円)を支給し、雇用状態や健康状態にどのような変化が起こるかが観察されるというものでした。
最終的な結果は2021年1月現在未発表ですが、2019年に公表された暫定結果によると、ベーシックインカム給付によってフィンランドでは
- 雇用には大きな影響が見られなかった
- 健康・ストレス面では問題が明らかに少なくなった
とのことです。
(出所)各種資料より第一生命経済研究所が作成
実施国でポジティブな効果が得られている一方、現在進行形で実施されている国では明らかな成功事例が確認できていないのが実状です。フィンランドに関しても、もし2019年以降も継続していたらネガティブな結果が出ていた可能性もあります。
日本でも、導入に関して継続的な議論がおこなわれています。一部の政党は前向きな姿勢を見せているものの、財源確保をはじめとした課題解消の道筋は具体化されていません。正式な制度として確立するにはまだ相応の時間を要するでしょう。
ベーシックインカムの今後!
2014年から6年間、ドイツでベーシックインカムの民間実証実験を行ってきたNPO法人MGが、ベーシックインカム導入の意義について最も強調している点は「人生の選択の自由度」の向上です。
ひとりひとりの「人生の選択の自由度」を押し上げることは、社会全体の幸福度を上げることにもつながっていきます。
国連が毎年実施している世界幸福度調査では、国民一人当たりのGDP、社会的支援、健康寿命、人生選択の自由度、寛容さ、腐敗の認識を評価基準にして総合幸福度が割り出されます。
2020年の1位はフィンランド、2位はデンマーク、3位はスイスと、欧州諸国が上位を占めています。ドイツは17位、日本は62位でした。
この中で注目すべき点は、1位のフィンランド、17位のドイツ、62位の日本の国民一人当たりのGDP(対数)がほぼ同じであることです。しかし総合ランキングの結果は、「人生の選択の自由度」の差とほぼ連動しています。
国家が、何を目的として所得再分配を行うのか?また、国家が何のために存在するのか?
ベーシックインカム導入をめぐる論議は、経済的効率や生産性を追求するだけでなく、国民ひとりひとりの幸福を追求することと密接にかかわっていると言えそうです。
中田敦彦さんがベーシックインカムをわかりやすく紹介!
【その①】
【その②】
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